クリスマスの２５日

私の祖母がこの世の修行を終え、無事に旅立つことができました。

安らかに眠るように旅立てたこと、
そして彼女の８５年の人生を家族みんな、
そして友人知人で最後に祝ってあげれた事に
本当に嬉しい気持ちでいっぱいです。

この場を借りて支えてくださった皆様にお礼を申し上げます。

本当にありがとうございました。



８５歳になる母方の祖母が危篤状態になって一ヶ月。
毎日のようになんとか頑張ってほしいと祈り続けていました。

苦しい思いをさせたくない。
死=楽というのではなく、
苦しむことを取り除いてあげたい一心で祈っていました。
たくさんの人が一緒に祈るからねと言ってくれ
奇跡がおこり・・・

肺炎で呼吸が乱れ、ドクターももう限界ですと言われたのにもかかわらず
次の日静かに眠るように呼吸している祖母を見た母は

「とても気持ちよさそうに眠っているのよ。呼吸も全く苦しそうでないしね」

と前日とはうって変わった祖母の状態に母もびっくりしていました。

祈りの奇跡が通じたのであれば
本当に嬉しいことでした。

ただ、祖母の状態が少し回復したと思いきや、
今度は私の出血が一ヶ月に渡り全く止まる様子もなく、
貧血で自宅で何度も倒れ、気を失ってしまうことがありました。
病院で治療を受けるも効かず、正直私自身不安でたまらない日々を送っていました。

ただ、その出血が２５日の朝なぜかピタリと止まり、
私自身なんとなく胸騒ぎを覚えていたところ・・・

母から連絡が来て、祖母が旅立ったことを聞かされました。

いつも私の心配ばかりしていた祖母。
今年のお正月も自分が入院していたにもかかわらず
実家に帰った私に「元気に頑張っているのかい？」
と聞いてくれました。
きっと私の出血も祖母が止めてくれたにちがいありません。



掃除好きで、洗濯好きで、一日３万歩も歩く祖母でした。

必死で働き続け、女手ひとつで母を育てた祖母でした。

私達孫３人の面倒を必死でみてくれた祖母でした。


ありがとうね。

おばあちゃん。

本当にお疲れ様。



棺の中でお花いっぱいに囲まれた祖母は本当に今にも起きてきそうでした。
ただ、まだ柔らかい祖母ほ頬は氷のように冷たく
思わずなんどもさすって暖めてあげたくなってしまいました・・・。


ああ、本当に人間は本当に体を借りて生きているんだなと実感した瞬間。


体に血が流れること、心臓が動くこと、呼吸ができること、
話ができること、思いを伝えられること、笑えること、泣けること
すべてが生きているってことなんだと。

もう話すことも動くこともない祖母は最後に私に教えてくれました。




おばあちゃん、ありがとう。本当に。



祝ってあげなければならないのに

涙が止まらずにごめんね。

お祝いの涙だから、許してね。




東京への帰りの新幹線の中、ずっと夜空を眺めていました。



「ほんまにありがとうやで。真紀、がんばるんやで。見といたるさかいのぅ」



そんな祖母の声が聞こえたような気がしました。



この世は修行。あの世は極楽。

おばあちゃん、極楽浄土でゆっくりと楽しんでね。



８５年のあなたの人生にたった２６年間だけれど
一緒にこの世で生きれたことがとても嬉しいです。



祖母が必死で生きた８５年は
あっという間だったのかもしれません。

でも一つ思えるのは
こうして娘や孫に最後まで見届けられる幸せは
彼女が一番感じてくれていると思いました。

人間生まれる時もそうですが、死を迎える時も
そして生きている時も一人では無理だということ。

一人でなにもできないんだなって。

だからこそ
生きてることに感謝して、
支えてくれる家族に感謝して、
そして愛する人、友達がいること、仕事のパートナーがいること
すべての人に感謝の気持ちを伝えたいと思いました。

本当に本当に、みなさんありがとう。

私は本当に幸せものです。

ほんまにありがとう。

ありがとう。